静岡県で「里山の暮らし」を営む庄子妙絵さん。ご主人「たっちゃん」やご近所さんたちとの日々の出来事をときどきコラムに綴ってくれています。今回は裏山のマルベリーのお話です。
ある朝畑で作業をしていると、どこからか「チュンチュンチュン」という賑やかな鳥の鳴き声が聞こえてきた。
「どの木だろ〜?何匹もいるっぽいな〜。。。」
気になって鳴き声の方に近づいていく。私が近づくと鳥たちはバタバタ〜と飛んで行ってしまった。
「・・・・。あ〜〜そういうことね!」
鳥たちは、マルベリーを食べにきていたのだった。
裏山に抜ける途中にマルベリーの木が3本ある。マルベリーは、ちょうど熟して紫色になってきている。マルベリーとは桑の実のこと。栄養価が高く、ビタミン豊富でアントシアニンが含まれ目に良いと言われている。
私たちが植えたわけではなく、私たちの前に住んでいた方が、いや、その親御さんが植えたのかもしれない。
いつだかお隣さんに、「うちのクワの木はいつ、植えられたか知ってる〜?」と聞いたことがある。
お隣さん:「え〜かん前からあるら〜(ず〜と前からあると思うよ〜)。」
昔は、蚕(かいこ)をやっていたからクワの木を植えていた家も多いそうだ。我が家の桑の木もお蚕さんにクワの葉を食べさせるために植えていたのかもね〜。
そんな熟してきたマルベリーを一気に収穫することにした。初めは一つ一つ実を手摘みで採っていたら、たっちゃんが、「木を振って一気に落とそうよ!」と提案。
木の下にタープを敷き、たっちゃんが力いっぱい木をシェイクする。ザ〜〜〜と一気にマルベリーが落ちた。「あら、簡単に収穫出来ちゃったね。」
収穫しながら、このマルベリーをどう食べようかという妄想が始まる。
栄養価の高いマルベリー 、まずは毎朝スムージーにして飲もう。
ジャムはやめておこう。うちのマルベリーの味は甘いが、酸味はなくベリー的な味の主張が一切ない。前にマルベリージャムを作ったらとてもビミョ〜なお味に仕上がった。😅
キッチンにある材料も考慮した結果、翌日作ったものは、マルベリー&クリームチーズマフィン。
材料:小麦粉、自家製ハチミツ、ソーイミルク、シナモン、マルベリー、クリームチーズ。
ポイントは、甘味にお砂糖ではなくハチミツを。そして牛乳の代わりにソーイミルクを使うこと。マフィン生地は、ほんのりハチミツ香る甘さ控えめ、マルベリーとクリームチーズの相性の良いマフィンに仕上がりました。
もちろん翌日の朝から、スムージーにしても飲んでいます。このベリー色が目に効きそう〜^^!!
敷地内にあるマルベリーの木(桑の木)から、ひと昔前の里山の暮らし方をあらためて感じることが出来る。昔の人はちゃんと考えて、暮らしに必要なものを里山に植えていたのだな〜。
お蚕さんに桑の葉を食べさせるために桑の木を植えていた。お蚕さんが作る繭玉からは絹糸を紡いでいたのだろう。繭玉から絹、シルクの糸を紡ぐなんて素敵だな。ひと昔の人は、色んな術(すべ)を知っていてかっこいい。
まだまだ里山に寄り添うどころか、私たちが追いつけていない感があるけれど、私たちなりの無理のないマイペースな寄り添う暮らしをしていきたいと思っているのです。
合言葉はボチボチやるさ〜🍀
※妙絵さんの「里山の暮らし」コラムがよかったなと思われた方は、右下のハートマークをクリックしていただけると嬉しいです。
Comments