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好き嫌いのその先



とくに理由がなくても、なぜかモヤモヤしたり、最近パッとしないなぁ、などと考えてしまうことは誰にでもあるのではないでしょうか。何かを変えた方がいいのかなと思うけれど、何をどうしたいのかが分からない。現状に大きな不満があるわけではないけれど、何かが足りない気がする。大変化を起こしたいとまでは思わないけど、でも何かが起きるのを待っている。


こういう状態のときに、まず試してみたいのは「いつもとは違うことを試してみること」です。


たとえば週末の過ごし方を変えてみるとか、日頃のルーティンを新しくしてみることなど、まずは自分にできる範囲で日常生活に「変化を起こす」計画を立ててみます。大きなことでなくても構いません。とにかく、いつもとは少し違う体験や新しいことを積極的に取り入れていきます。


ご存知の方も多いと思いますが、人の脳は、変化に敏感に反応する傾向があると言われています。なぜなら、サバイバル意識がデフォルト設定になっている生物としての仕組み上、脳は「失敗する可能性があること」を避けるために、基本的には慣れていることの繰り返しを好む傾向があるから。新しいことを試すのは多少なりともストレスが発生することであり、慣れたことをするのはすでに存在する思考回路に基づいて思考・行動することですので、安全でストレスが少ない省エネ活動です。


でもここでちょっとした矛盾があります。脳は安全度の高い省エネ活動を好む一方で、変化によって刺激されると活性します。普段と違うことを試すことで、脳の中に新しい思考回路が作られ、その結果として今までとは違った風に感性が働いたり、新しいアイディアが湧いたりなどして、意識に新鮮さが生まれるようです。


モヤモヤする時期には、今までとは違った風に感性を働かせたり新しいアイディアを呼び込むことで、これまでとは違った角度から物事を見つめる新鮮さを体験することができます。たとえば、いつもとは違うお店で買い物してみる。いつもとは違う道を通ってみる。普段は行かない場所に出掛けてみる。そんなちょっとしたことでも実際に試してみると、その行動に反応して、自分があいろんなことを感じたり考えたりしていることに気が付きます。


そしてここで重要なことは、試してみたことについて、自分が好きだと感じたかどうかはあまり重要ではない、ということです。たとえば、新しいお店を試してみたけど、いつものところの方が好きだし便利だと感じるかもしれません。初めて出掛けてみた場所の雰囲気があまり好みではなくて、だから今までご縁がなかったわけよね、と思うかもしれません。でも、それでいいのです。大事なのは、自分自身に刺激を与えることができたということ。「いつもの場所」と比較して意見が生まれたこと自体、それは「変化によって自分に刺激を与えることができた」というポジティブなサインです。自分の感じる好き嫌いを超えた場所で、意識の中に変化が起きているのです。だから、感情的なことに惑わされずに、試してみたその行為自体に価値を感じてください。


もちろん、新しいことを試してそれが楽しかった、好きだったと感じたのであればそれもポジティブです。インスピレーションや活力が湧いてくるのを感じて、モヤモヤしていた気持ちに光が差してくることでしょう。そうやっていろいろなことを試していくうちに新しいアイディアが生まれてきて、以前の自分とは違った考え方をするようになっていきます。最初はほんの数度ほどの角度の違いかもしれませんが、いずれは数十度の角度の違いまで変化していきます。


変化の途中に、好きか嫌いかの感覚や感情的な部分で反応してしまうのは自然なこと。でも、意識の中ではそれ以上のことが起きているのだと理解しておくと、いろいろなお試し体験にも新しい意味を見出すことができると思います。



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