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1年を締めくくる感謝リスト





今年もいよいよ残すところあとわずかです。アメリカでは毎年11月の第4木曜日が「感謝祭」なのですが、感謝祭を祝い終えたあとの週末にクリスマスツリーを出す、というのが一般的な家庭行事となっています。我が家もツリーを出して飾り付けるという大作業を完了して、すっかり年末の気分になりました。


この時期には、以前にノースキャロライナ州に住んでいた頃の隣人バーバラと、毎年プレゼントを送り合う習慣があります。これはクリスマスプレゼントではなく、「クリスマス用の飾り付け用品をお互いに送り合うプレゼント交換」なのですが、ツリー用のオーナメントや小さな飾り物をお互いに送ることを始めてから今年で10年目です。


彼女の家では、毎年2つのクリスマスツリーを用意するという、ちょっとユニークなトラディションがあります。一つは”伝統的”で立派なクリスマスツリー、そしてもう一つは”Fun Tree”と呼んでいる、子供たちが面白おかしいオーナメント飾るための、身内で楽しむ用のツリーです。立派なツリーはフォーマルなダイニングルームに、そして”Fun Tree”は家族が寛ぐリビングルームに置いてあります。隣人だった頃、雪の日には必ずシナモンロールやチョコレートケーキを焼いて持ってきてくれたことや、彼女の家の屋外に設置された暖炉を囲んで、ホットワインを飲みながら冬の星空を眺めておしゃべりして過ごした日々、一緒にクリスマスリースを作ったりお料理をしたりして過ごした日々、アメリカ流の”Quality of LIfe”という言葉の意味を学ばせてもらっていたのだと、しみじみと感じます。私にとってアメリカ版の暮らしの先生のような存在だった彼女。隣人を超えていつしか大切な友人となり、離れている現在でもお互いを訪ねあったり一緒に旅行したりします。


人それぞれの「暮らしとの向き合い方」を知ることって、本当に面白いものです。そして、誰かの生活の中にある素敵な習慣を発見すると、とてもワクワクして、インスピレーションとなります。その人の暮らしや暮らし方って、アートそのものです。⇨「人生はアート」以前のコラム


そんなことを思いながら、今年もこの時期の恒例にしている「1年を締めくくる感謝リスト」を作成しようと思います。今年の感謝リストには、自分を支えてくれている人や、いい影響を与えてくれている人々についてもしっかり書き留めておきたいなと思います。以前のように気軽に人と会えない1年だったからこそ、これまでのいろんな出会いにあらためて感謝の気持ちがわいてきます。感謝リストは、下記のような感じでやってみます。


1)まずは、静かで一人ゆっくりできる時間と場所を用意します。

 温かい飲み物を作って、お気に入りのノートとペンを持って、書き物ができる場所に座ります。


2)ノートに、今年1年を振り返って感謝できることを書き出します。

 1月から今日までのカレンダーを振り返ってみて、どんなことが起きたかを振り返ってみましょう。そして、その中で感謝できることを考えて、箇条書きで書き出します。


3)感謝の気持ちを送りたい人についても考えてみます。

 これは今年1年に限らずですが、自分を支えて助けてくれた人たちや、その存在や行為に感謝の気持ちが湧いてくる人たちの名前やその理由を書き出します。


4)自分自身へも、この1年よくやったねと、感謝の気持ちを伝えてあげましょう。

 成長できたなと思えるところや、ここはよくやったと思えるところを、自分で自分に伝えてあげましょう。



感謝リストを作成すると、気持ちがスッキリするだけでなく、どんな1年だったとしても、自分が地に足をつけて歩いてきたという、普段はあまり実感することのない充足感を感じます。いろんなことに意味があったのだと気がついたり、誰かの存在や行為のありがたさをあらためて感じることができたり、自分はいろんな人に支えられているのだと分かったり。そして、自分も誰かの人生の役に立ちたいと思えたり、またがんばろうという力や湧いてきたりもします。いろんなことがあった1年だからこそ、ポジティブな気持ちで自分の1年を振り返り、心を癒して元気付けて、年越しを迎えましょう。


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