2021年3月31日

渓谷さんぽ旅*里山の暮らし*

静岡県で「里山の暮らし」を営む庄子妙絵さん。ご主人「たっちゃん」やご近所さんたちとの日々の出来事をときどきコラムに綴ってくれています。今回は、妙絵さん夫婦の旅行記(全編)です。


 
久々に旅をした。
 
旅のテーマは「さんぽ」。


 
ふだん見慣れた里山の自然から離れ、違う場所の自然をゆっくり歩く。
 
ハイキング程ではなく、あくまでゆっくりゆるりとさんぽをする。


 
「さんぽ旅」の始めの目的地は、山梨県の「渓谷さんぽ」。


 
渓谷が好きかもしれないと気付いたのは数年前。木曽川の渓谷を歩いた時、木曽川の石はまっ白くてまん丸く、その美しさにびっくりした。たっちゃん(夫)が花崗岩だと教えてくれた。白い石の中で流れる水は透明度がより際立っていて、キラキラと、とても綺麗だった。


 
今回渓谷さんぽをした場所は、山梨県の昇仙峡。
 
昔から水晶発祥の地と言われる「Crystal Valley・クリスタルバレー」。
 
渓谷さんぽの始まりは岩壁がそりたつ遊歩道からスタート!頭をぶつけてしまいそうな岩壁の下を歩いていく。


 
しばらく行くと長い階段があり、


 
降りていけば行くほど、水の音が大きくなっていく。


 
滝が姿を現した。
 
ドドド〜っと滝は水しぶきをあげ大きな音で落ちている。
 
水底は深いエメラルドグリーン。
 
両側の岩肌は、いろんな色。
 
差し色のように生える木々は、際どい場所でもしっかりと根を張ってたくましく生えている。


 
しばらくの間、目の前の滝を体感していた。
 

 
さ、先に進もう。歩みを進めていくと、渓谷はいよいよ深く、両側にそり立つ岩壁は頭を上にあげなければ頂上が見えないほど高い。
 


 
水の流れは穏やかになってきた。透明度が高く、川底のあらゆる色をした石もよく見える。マーブル模様の岩もあるねえ。


 
*「石」のこばなし。
 
「石」は魅力的だ〜。
 
温泉は「石、鉱石」と大いに関係があると聞いたことがある。温泉の成分は源泉とその土地の土壌から決まるそうで、石の持つミネラルも大いに影響していると温泉名人的な人が言っていた。石!✨ 湯治的な感覚で温泉に入るたびに、そこの源泉と土壌と石の成分に私は今、癒されている〜〜と思うと、なんだか興奮してしまう。
 
一万年前の縄文人がナイフとして使っていたキラキラと輝く黒曜石や彼らが装飾品としていたヒスイも博物館で見た時、実に美しかった。
 
石の持つ鉱物的なエネルギーとナン万年も前からそこに居続ける普遍的な魅力に惹かれてしまう。
 
                        以上、石こばなし


 

 
川沿いのあらゆる個性の岩を見ながら、心地良いせせらぎを聞きながら、しばらく渓谷を下り、折り返し地点まで歩いた。


 
帰りは、戻りながら石屋さんを見てみよう。さすが水晶発祥の地という渓谷だけに、水晶や天然石とあらゆる石を置いたショップがある。


 
色々と情報を言ってくる天然石ショップの店員さんの話を聞き流しながら、色々な石を見る。
 
たっちゃん:「たえちゃんの誕生日は、シトリンっていう石らしいよ。これこれ!」
 
私:それ何情報?あやしいな〜〜〜ほんとに?
 
っと、疑いつつもシトリンとやらを見てみた、、、


 
あら、なかなか良い色じゃない。黄水晶というらしく、アーシーなオレンジ色をしている。あ〜でもないこ〜でもないと比べながら最終的に持ち帰ったのは、このシトリン。太陽にかざすと、柑橘系のオレンジ色にも見えてキレイ〜。
 
シトリンは、繁栄、癒し、潜在能力を引き出してもくれるらしい〜🍀 ^^
 


 

 
渓谷を後にし北上、午後蓼科に入り、お世話になる蓼科親湯温泉に到着。
 
その宿は、あらゆる本が並ぶ図書館のようなお宿。有名どころの文学作品はもちろん最近のベストセラー作品まで、あらゆるジャンルの本が並ぶ。
 
あ〜〜この場所に、1日いられるな〜〜。
 


 
平日だったので元々人も少ない上に、宿側も予約を制限しているようだった。お風呂(予約制)も食事(個室制)も人と接触しなくて済むような配慮が行き届いていて安心して過ごすことができた。
 


 
翌朝、図書館のようなロビーでぶらぶら本を見ていたら、こんな本を見つけた。
 


 
雨ニモマケズ Rain Won’t
 
文:宮沢賢治 訳:アーサー・ビナード 絵:山村浩二
 
あの有名な宮沢賢治の文、「雨ニモマケズ」の英語訳付き絵本。
 
まず、「雨ニモマケズ」を「Rain won’t」と訳しているのがなんだか良い感じ。


 

 
丈夫ナカラダヲモチ 
 
with the body build for endurance,
 
欲ハナク 
 
a heart free of greed,
 
決シテイカラズ 
 
I’ll never lose my temper,
 
イツモシズカニワラッテイル
 
trying always to keep a quiet smile on my face.
 

 
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の美しい世界観をそのままに、英語の文章もとてもシンプルで自然。そして温かみのある「絵」も合っている。声に出して読みたくなるような、そんな絵本だと思った。
 

 
さてさて、さんぽ旅の前半はここまで、後半の「森さんぽ」へと続く。。。

後編は「こちら」からご覧いただけます。

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"satoyama note"

妙絵さんが心にも体にも優しい「里山の暮らし」に辿り着いた経緯についてインタビューした記事はこちらです。よかったらご覧ください。「東京&アメリカ生活を経て、里山の暮らしへ」

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