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人間関係のトラブルと無意識の中にある思い

  • 執筆者の写真: Sakura Nimura
    Sakura Nimura
  • 8月7日
  • 読了時間: 3分
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時折、複雑な人間関係の中で、深く傷ついた方とワークすることがあります。細かい状況は人それぞれですが、共通しているのは、ご本人が「どうしてこうなったのか分からない」と感じておられることです。


「なぜ自分がこんな扱いを受けるのか?」「なぜ相手は自分に対してあんな態度を取るのか理解できない。」そして、「自分は被害者だ。」と思っていることもあります。


お話を伺いながら、こちらとしては辛い体験をされているクライアントさんの心の視点に、しっかりと寄り添っていきたいと思います。その辛い体験から、少しでも楽になるためのお手伝いがしたいと思います。


ただ、人間関係は一方通行ではありません。当事者それぞれにいろんな言い分や感情がありますので、それぞれの主張がすれ違っている場合もあります。実際に何が起きているのかを、一方の視点だけで判断することは難しいものです。


でも、弁護士や仲介者のように、両者の言い分を聞きながら協議することは、コーチやセラピストの仕事ではありません。


では、コーチやセラピストは何ができるのか。


それは、「ご本人の思考のもつれを優しくほどいていくこと」です。


たとえば、「こうあるべき」「こうでなければならない」という固定観念や思考パターンに柔らかく光を当て、少しずつ、ご本人にとってより生きやすい考え方や価値観へと再構築していくお手伝いをします。


思考パターン観念の背景には、先天的なもの(ホルモンや脳の構造など)と、後天的なもの(過去の体験や感情)が絡み合っています。これは心理学でNature(生まれつきの性質) vs. Nurture(育ちや環境) と表現されることがあります。


たとえば、先天性の部分に関しては、日常的にできることだと、サプリメント、食事、運動、メディテーションなどを通して、身体の状態をできるだけいい状態に整えるというアプローチができます。身体と心は繋がっていますので、肉体的な部分はとても大事なのです。


一方で、後天性の部分に関しては、心の内側にある「隠された思い」に優しく気がついてあげられるようなワークをして、認知の歪みを整えることが有効です。



心の内側にある、隠された思い。それはとても繊細で、本来の自分に還るための大切なヒントが含まれていることもあります。普段はその存在に気がつくことすらないものですが、人間関係の葛藤などがきっかけとなって、それに触れる瞬間が訪れることがあります。


「自分を取り囲む人間関係は、自分の内側を映し出す鏡」という言葉がありますが、これはネガティブなことではなく、むしろ「自分の奥深くにある思いに気づかせてくれる、外側からの働きかけ」なのではないでしょうか。


私たちは、自分自身の内側の世界を整えることで、現実の世界を変えていくことができます。


「自分の世界は、自分で作り変えることができる。」


そんなこと思いながら、クライアントさんとのワークに取り組みつつ、私自身もさまざまな学び得ている今日この頃です。

 
 
 

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