

響きあう暮らし方
これまで、幾つもの家に住んできました。けれど、家そのものと「出会った」と感じたのは、この場所が初めてかもしれません。 初めて内見に来たとき、まず空気の透明さに息を飲みました。そして、車を降りた感じた柔らかい木漏れ日の光と、風に揺れる植物たちの中にひっそりと佇む、その不思議な建物の造形。中に入るまでもなく、すでに強い衝撃のようなものを感じたことを覚えています。 オハイオに引っ越してきて、もうすぐ四年になります。カリフォルニア州サンフランシスコから、それまでまったくご縁のなかったこの土地へ移り住むことになり、まるで何かに導かれるような流れの中で、「オーガニック建築」と呼ばれる思想のもとに建てられた築70年の家を購入して住むことになりました。 八百万のエネルギー 人生の中で何度も引っ越しをしてきて感じているのは、人と人との間に「出会い」という不思議な縁があるように、人と家との間にもまた、出会いがあるのではないかということです。 一見すると当たり前のことだと、捉えられるかもしれません。でも実際には、私たちは住まいを探すときや建てるとき、広さや立地、価格、


空想は魂の言語
突然ですが、あなたは、空想の世界に浸ることがありますか? ぼーっと過ごす時間が、好きですか? 最近、心理学者ジェイムズ・ヒルマンの文献を読むことが多いです。ユング派の中では特に知られた方で、ユングの思想をさらに発展させてきた著名な心理学者の一人です。 彼の思想を読んでいると、空想にどんな意味があるのかを再定義したくなります。なぜなら、ヒルマンは、空想を「魂の言語」だと解釈しているから。 一般的に、空想という言葉は、現実という言葉との対比として使われることが多いです。空想は現実から目をそらすもの、あるいは現実逃避の一形態として語られることもあります。 でもヒルマンは、空想を現実と対立するものとして捉える、その考え方そのものに疑問を投げかけました。 ヒルマンによれば、人はもともと、現実を「ありのまま」に経験しているわけではありません。なぜなら、私たちが生きている現実は、つねに無意識のイメージを通して経験される現実だからです。 同じ出来事を体験しても、人によって意味づけや受け取り方が大きく異なるのは、それぞれが独自のイメージのレンズを通して世界を見てい


今年はじめの、自分との対話
遅ればせながら 新年あけましておめでとうございます! 年末から年明けにかけて、毎年心の整理整頓のような作業をする習慣があります。以前にもこのブログで書いたことがある気がしますが、でも本当におすすめの心のセルフケア作業ですので、もし何かの参考になればと、今年もここに綴っておきます。 まず年末。 家の大掃除をするように、1年間で心に溜まってしまったホコリを拭き取るような作業を施します。新しい気持ちで翌年を迎える準備となる、大切な作業です。たとえば、カレンダーを見ながら1年を振り返って、自分にどんなことが起きたかをあらためて記録します。1年を走り切った自分自身に、ねぎらいの気持ちを込めて。 そして年が明けたら、今年のテーマを考えて、「50のこと」というリストを作ます。リストには、この1年で体験したいことや意識を向けたいことに想いを巡らせて、箇条書きでリストアップしていきます。 このリストは、目標を達成するためのものというよりは、日々をどんな気持ちで過ごしていきたいかを考えて、その意志を固めることを重視しています。自分の心と対話しながら、今年の自分の在り


直感の魔法
しばらくの間、ブログをお休みしておりました。更新をチェックしにきてくださった方、何度もがっかりなさったかもしれません。申し訳ありませんでした。 数ヶ月前から、新たな挑戦で博士課程プログラムに在籍しており、お仕事しながらの学生生活が始まっています。最近ようやく、今の自分に合った時間の使い方や生活のバランスなどが分かってきて、少しずつ落ち着いてきました。 こちらのブログはこれからも続けていきますので、ときどきでも覗いていただけると嬉しいです!よろしくお願いいたします。 さて、今回はよく質問をいただくお題の「直感」について、綴ってみたいと思います。 これって直感?それとも希望的観測? 直感の3つの種類 直感について、私たちは時折、迷ってしまうことがあるかと思います。果たしてこれは直感なのか、それとも「こうであってほしい」という自分の思いなのか、という迷いです。直感の使い方が苦手という方には、直感と自分の思いとの違いが分からなくて、直感を信じられないという方も多くいらっしゃいます。 とくに、普段の生活で「考えること」をよくしていらっしゃる方には、直感が苦


心が風邪を引くとき
やる気が出ないときや、なんとなく気がふさぐとき。誰にでも、そんな周期が訪れます。 頻度は人それぞれで、年に数回そんな状態を体験するという人もいれば、何年かに一度、という人もいます。または、毎月のようにそんな状態になる人もいます。 心は、身体よりも繊細です。...


人間関係のトラブルと無意識の中にある思い
時折、複雑な人間関係の中で、深く傷ついた方とワークすることがあります。細かい状況は人それぞれですが、共通しているのは、ご本人が「どうしてこうなったのか分からない」と感じておられることです。 「なぜ自分がこんな扱いを受けるのか?」「なぜ相手は自分に対してあんな態度を取るのか理...


夏本番。私を整える小さなリチュアル
いよいよ夏も本番、7月の到来です。 暑さが本格的になってくる中、人々のさまざまな思いが交差します。 夏という季節には、私たちの気持ちを激しく揺さぶるような、特別なエネルギーがあります。他の季節にはない独特の空気感が、身体だけでなく、心の動きにも大きく影響してくるように感じま...


何もしていない時間に、整えること:FOMO vs. JOMO
あなたは、「何もしていない時間」をどう捉えていますか? 何もしていないことに罪悪感を覚えたり、止まっていることに焦って、「何かしなければ」と感じることがありますか? 時折耳にする、FOMO(フォーモーと読みます)という言葉。” F ear o f M issing O...


人生の終わりに、”よく生きた”と思えるには?
今日は、少し深いテーマをお届けします。 日常ではあまり語られないけれど、誰もが一度は思いを巡らせたことのある問いについて。 前置き わたしは普段、コーチングの傍ら、トランスパーソナル・ヒプノセラピーの一つである「中間世セラピー」を行っています。 このセラピーに興味を持たれる方は、「今回の人生の意味や目的」を知りたいという願いを持っていることが多いのです。 ヒプノセラピーを通して深いトランス状態に入ることで、潜在意識にアクセスし、魂の視点から人生を眺めていく中間世セラピーでは、ソウルメイト、魂の成長、使命といったテーマなどが含まれる、非常に濃い、神秘的なセッションを体験されます。 このセラピーを提唱したマイケル・ニュートン博士は、細やかで論理的思考の実直な性格の持ち主。そのため、彼の著書も数多くのケーススタディーを元にしたリサーチベースになっている理論的な内容となっていて、スピリチュアルなことを探索している内容にも関わらず、どこか地に足のついた感覚があり、この手の研究にしてはふわっと感が薄いのです。その影響もあり、彼の著書に共鳴してセラピーに興味を


まずは自分を整えて
人生がなんとなくうまくいっていないなと感じる時。明確な理由があって落ち込んでいる時もあれば、はっきりした理由がなくても、小さなことの積み重ねでなんとなく気分が下がってしまうこともあります。 でもこれは、生きていれば誰にでも起きる現象です。...
